春。
フレッシュな人々が闊歩していると、で、あなたは今年は何を?と問われている気分になり、はて私は何を…と目を伏せがちな季節。
確かに私の人生はもう半分くらいは終わっている。しかしまだ半分くらいはある(マエケン)、と思うために、自分の人生についてイメージではなく、ビジョンを持つべき時だと痛感している昨今。
そう、"Image"ではなく、"Sound and Vision"。
ImageよりもVisionの方がより明確に、いや、それよりも自分の外にあるものという感じがします。
おそらくSoundもそう。
内面から発する声、Voiceではなく、外界の音。
手がかり、道しるべ、方向を教えてくれるもの。
この「あ!見えた!聞こえた!」というスカッとした明るさが、Bowieの"Sound and Vision"という曲にはある気がします。要は「クリア」さ。
DAVID BOWIE - SOUND AND VISION - LIVE TOKYO ...
全然知らなかったのですが、去年はSonyのスマートフォンのCMでも使われていたらしく、このヴァージョン、とてもイイです。クリアだ。
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歌詞はこちらで。
David Bowie - Sound And Vision 2013 Official Lyric ...
昨年はBeckがこの曲を160人以上で演奏する試みをしています。
Beck Reimagines David Bowie's "Sound and ...
なんだか大友良英ダブルオーケストラ(楽器や音の出るモノを持った人々を即興的に指揮するオーケストラ。二度参加したのですが、とても楽しい)を思い出したけれど、その誰でも参加、そして何か1つの音楽を構築する「方向性」の存在は、”Sound and Vision”という曲の見晴らしの良さ、風通しの良さを大変素晴らしく奏でていて、心、踊る。
先日書いたEno先生は、昔から信仰心はないけれど宗教音楽が好きだ、宗教音楽の高揚感が好きだ、ということを述べていたけれど、まさにこの曲が持つ力もそうした宗教音楽的なSound とVisionのクリアさなのかもしれない。おそらくそれを嗅ぎ取ったのじゃないかと思われるBeckは、ゴスペル歌手達をたくさん配置している。