bowie note

David Bowieをキーワードにあれこれたどってみるノート。

Bye Bye Spaceboy

1年ぶりのBOWIE NOTE★

ボウイ財団公認、素材提供のドキュメンタリー映画『ムーンエイジ・デイドリーム』がようやく日本でも公開中!

昨年カンヌ国際映画祭でプレミア上映され、そして各国で上映→サントラ、DVD発売、と着々としてたけど、日本はだいぶ待たされたました。私はサントラだけは買って聞いてたけれど、映像は見ないで楽しみにしてました。

3/24、初日の公開館数は79館!

 

 

ジギー映画の時が59館だったので、増えてる!大丈夫か!?!?

今回はIMAX仕様になっているということで、大きなところが多い。

しかし私はまず、3/24の夜、行きつけの、知る限り最も音響が良いミニシアター、京都シネマへ。

 

いつもは2、3列目に座るけれど、ここは1列目、行ってみよう!と頑張ったらやっぱちょっとしんどかった。映画は本当に情報量が多くて、一聴、一読では理解しきれないボウイの言葉が次々現れ、映像もコラージュ的に紡がれ、頭パンク。早く帰ってゆっくり普通のライブ映像見たい...と切に...

全然この映画が好きになれる気配がないまま終了。

 

日曜、リベンジに向かったのはエキスポシティの109シネマ。ここのIMAXIMAX レーザーGTということで、ちゃんとIMAXの1.43:1の比率で見られる希少な会場。

入ってびっくり。足元のはるか下から、6階の高さの天井まで全部スクリーン。体感、横より縦長のスクリーンは圧倒的で、字幕の位置も、普通より上に感じられるくらい。

この2回目で1回目の評価が180度変わった!もうここまで大きいと、自分が普段生きている全方向の情報を取り込めないのと同じような、「無理です」感が自然で、世界(スクリーン)に対して私がちっぽけな存在だと納得できるので映画の見方が変わる。

(そもそも小さなスクリーンの間近で見ることと、大きなスクリーンを適切な距離で見ること、どう違うんだろう。大変興味深い。)

テンション上がって、Tシャツとか買っちゃった。

 

そして次はTOHO二条のIMAX

エキスポの後、ノーマル? IMAXは普通に横長に思える。

3回目となるとだいぶ心構えがあるので、体感時間が最も短く、何度かグッときて涙ぐんだ。

 

 

 

そもそもこの映画、関係者インタビューや、説明を省き、カオスをテーマの1つにしてはいるけれど、構成ははっきりしていて、5つの時代に分けてある。それってBBCの2013年のドキュメンタリー「FIVE YEARS」と同じ。あちらは、

YEAR ONE: 1971-1972

YEAR TWO: 1974-1975

YEAR THREE: 1976-1977

YEAR FOUR: 1979-1980

YEAR FIVE: 1982-1983

となっていて、レッツダンスまでだったけれど、こちらの映画はそこから先もあって、TIN MACHINEは黙殺するけれど、90年代はしっかりと扱い、「Hallo Spaceboy」がテーマ曲のようになっていた。

大体以下のよう。太字にした曲は、その時代のものではないのにFeatureされていた曲なので、監督がその時代を語るためのテーマを示してるのだと思う。

 

00: Opening

「Hallo Spaceboy」

 

01: ZIGGY STARDUST期

「Wild Eyed Boy From Freecloud」

「All The Young Dudes」〜「Oh! You Pretty Things」

〜LIFE ON MARS

「Moonage Daydream」

「The Jean Genie」「Love Me Do

冒頭、ニーチェを引用し、人生の基盤、神、ということをテーマにしているであろうこのジギー章に、「挿入」されている「LIFE ON MARS」は、まさに「作った神」のように思えた。

 

02: US期

「Future Legend」「Diamond Dogs」「Cracked Actor」

「Rock'n' Roll with Me」

「Aladdin Sane」

〜SPACE ODDITY

この「Space Oddity」が50歳誕生日コンサートの時の映像だというのが意外でよかった。この頃は音楽だけでなく、歌詞が本当ソウルミュージックの歌詞というのも面白い。

 

03: Berlin期

「V-2 Schneide」

「Sound and Vision

「A New Career in a New Town」

Heroes

「D.J.」

「Ashes to Ashes」

「Moss Garden」

ここは「Elephant Man」の映像がよく使われており、「Home」という言葉が強調されるけれど、この頃のボウイはHomeを離れ、異邦人として世界を旅していた。

 

04: スーパースター期

「Modern Love」

「Let's Dance」

〜Rock 'n' Roll Suicide

挿入曲「Rock'n' Roll Suicide」のストーリーそのもの。FAMEに殺されるSuper Starを描いた章。リアルタイマーじゃないから、あのスタジアムライブとか本当にあんなにボウイが人気あったって普通に信じられないんだけれど、「Let's Dance」って曲の威力、改めて、やばい。

 

05: 幸福人間期:「カオス」

〜WORD ON A WING

「Hallo Spaceboy」

「I Have Not Been to Oxford Town」

「★」

挿入曲、「Word on a Wing」の良さに気づいた!そして「Hallo Spaceboy」、タイトルに反して、歌詞では「Bye Bye」ばっか言ってる。

 

〜MEMORY OF FREE FESTIVAL

00: Ending

Starman

「Changes」

 

という構成でした。

時代を追ってるのはわかるけれど、その時代ではない映像、特にシリムンツアーのオフショット『Ricochet』の映像が、おそらく「オフで世界を旅するボウイ」を示すために多用されてる。3回見ると慣れてきたけれど、変化していく各時代のボウイが共存している中、いつもここが素であり、巣に戻ってくるみたいで、けっこう違和感あった。たとえば「Let's Dance」ではいろんな時代の踊るボウイの映像が繋げられ、「Rock 'n' roll Suicide」の手を伸ばして、というところでは、伸ばされる手の映像が繋がれる。色々な時代の。そんな観客の気持ちをわかっていたかのように、最後の曲で「I can't trace time」と歌われるのだけれど。

また、こんなにボウイの後ろ姿が使われたのは珍しいのでは。おかげで首にホクロがあることに気づいた。後ろからボウイを見ると、ボウイはこの世界をどんな風に見て、どんなことを考えてるんだろう、という想像が促される。

「Hallo Spaceboy」の多用はまだ私の中ではスッキリしてないけれど、映画のタイトルの「Moonage」、月世代と関わるのか、「Moondust」に覆われる、というフレーズが最後に現れる。

そもそも月世代とは?勝手に1969年の月面着陸で興奮した世代(=ボウイ)と思っていたけれど、どうなんだろう。

 

とりあえず、これは「ボウイの作品」ではなく、監督が恣意的に選んだボウイの言葉と映像で紡いだ、ボウイ像だということを重々承知していれば、新たな発見もあるし、楽しめる。

私たちとボウイ、ここから始まるはず。また行きます!明後日くらいに。笑