bowie note

David Bowieをキーワードにあれこれたどってみるノート。

Look Back In Anger?

Brit Awards 2014, Best Solo Male Artist Winner is....

 

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Kate Moss accepts David Bowie's Brit Award in his Ziggy Stardust playsuit | Mail Online

動画→

 

なにせ新参者のファンなので、リアルタイムに何か動きがある、ということがまだなく、賞ショーなどどうせ人が人に与えているもの、とは思いながらも、早起きしてyoutubeの中継を見てしまってました、Brit Awards 2014。

そこでNoel Gallagherから賞を授与された代理人、Kate Mossが読んだBowieのメッセージ。

 

In Japanese myth, the rabbits on my old costume that Kate's wearing live on the moon. 

Kate comes from Venus, and I from Mars. So that's nice.

I'm completely delighted to have a BRIT for being the best male.

I think it's a great way to end the day.

Thank you very much. and Scotland, stay with us.

 

 

ひっかかったのは最後の一言。

無知な私はスコットランドが独立に向けて国民投票を行うことを知らなかったのですが、「私たちと一緒に居て」とKateがお願いするようなニュアンスで伝えたので、イングランド人であるBowieとKateの正直な個人的な心情なのかな、と想像。

翌日にはスコットランド独立のためのアート団体からこんなメッセージも公開されており(http://nationalcollective.com/2014/02/20/-a-heartfelt-letter-to-david-bowie-we-could-be-heroes-fur-einen-tag/)、スコットランド側からは他にも色々非難が寄せられたらしいけれど、そんなことは本人承知のうえでコメントに付け加えたのでしょう。

おかげで少なくとも極東の島に住む私も、スコットランドの政治的動きを知るきっかけに。

イングランド側は色々阻止しようと動いており、ブリテン国民にしても意見は色々のよう。→EXCLUSIVE: 62 per cent of Britons agree with David Bowie and want Scotland to stay with us | UK | News | Daily Express

いま、私には情勢の判断はつかないけれど、スコットランドといえば、イングランドと同じかそれ以上に好きなバンドがたくさん。→音楽都市グラスゴーが輩出した個性派バンドたち - NAVER まとめ

英国情勢、気になります。

関連記事:

Why David Bowie makes the Scottish Nationalists nervous - Telegraph

One of David Bowie's old pal's reveals he used to argue with pop star over Scottish independence in the 1960s - Daily Record

Scottish independence: let's have a passionate debate, but with less bile | Observer editorial | Comment is free | The Observer

 

 

とりあえず途中で読み止まっていたブレイディみかこさんの『アナキズム・イン・ザ・UK 〜壊れた英国とパンク保育士奮闘記』を読了。

 

 

これはブログ(THE BRADY BLOG)やele-kingでの連載(アナキズム・イン・ザ・UK | ele-king)、書き下ろしをまとめたもの。大変おもしろい。

Bowieのことはほぼ出てこないけれど、Brit Awardsでプレゼンターを務めたノエルのバンド、Oasisの有名曲「怒りをこめて振り返るな(Don't Look Back in Anger)」が紹介されている。私は90年代のBrit PopブームではBlur派だったので、Oasisはちゃんと聞いたことがなく、この曲がこんなタイトルだったのか、と初めて知ったのだけど、歌詞の最後、「怒りをこめて振り返るな、せめて今日だけは(Don't look back in anger  At least not today)」

が一番「凄い」ところだと指摘。つまり「その『今日』をひたすら繰り返しながら生き」るということ。これはこの本のテーマである「人生は一片のクソ(Life is A Piece Of Shit)」、そして「No Future」を希望のアンセムに捉えることに大きく共感させる曲の一つなのだ。

Bowieには「Look Back in Anger」という曲があるけれど、これは別に彼の発明したスローガンではなく、1956年のGeorge Devieneによる劇団ESCがJohn Osborneの同名戯曲

をセンセーショナルに上演し、旧体の大人社会を転覆させんとする「怒れる若者たち」の流れのもの。

→参照:楠田真「怒れる若者たち再考」

 

もはや「若者」ではないけれど、きっと心はいつまでも「怒れる若者」であるだろうと想像しているBowieは、今後の動きにまた何か反応するだろうか。

 


Oasis - Don't Look Back In Anger (Official Video) - YouTube

 


Look Back in Anger - David Bowie - YouTube