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bowie note

David Bowieをキーワードにあれこれたどってみるノート。

「スーパー・バナリズムと無垢なセールスマン」デヴィッド・ボウイ(小林 等 訳):『InterCommunication』1998 Autumn No.26(pp.140-153)

BOOK / MAGAZIN

前回に引き続き、Bowie関連の書籍を読む、シリーズ。

今回は数年前に別記事が読みたくて古本で買った、NTT出版が出していた雑誌『InterCommunication』にたまたま掲載されていたBowie本人による記事を。

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これは美術作家のジェフ・クーンズ(Jeff Koons, 1955〜) のアトリエをBowie(と奥さんのImanが同伴して写真を撮っている)が訪問インタビューしたもの。こちらの原文を見ると1998年春に発表されたよう。→

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ジェフ・クーンズと言えば2012年の「芸術家の長者番付」で二位に登場しているけれど、この1998年当時も、Bowieが「どうして世間では君を金の亡者みたいに言うんだと思う?」と質問しているように、巨額の資金を使って作った作品を、またそれを上回る金額で売るという、桁違いに大きな活動をしていた作家。

あのチチョリーナの元夫であり、ガガのジャケに使われたり、話題豊富。

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ガガの新作ジャケットに起用された現代美術家ジェフ・クーンズとは!|エンタメ情報まとめサイト『minp!』

 

Bowie自身、ずっと美術に関心があり、自身も絵を描き続け、敬愛するウォーホル役までやっていたけれど、ここまでちゃんと真面目に客観的に記事を書く人とは思っていなかったので驚いたけれど、彼自身も巨額の契約金、多額の費用をかけたステージなど、「お金」と決して縁が薄いイメージではないミュージシャンであることを思い出すと、クーンズの「無垢さ」の主張する背景には、いくらかの親近感が影響しているのだろうか…と想像させる組み合わせ。

アトリエの描写、クーンズの生い立ちと経歴などを挟みながら、いかにクーンズが資金調達に苦労して大がかりな作品を作っているか、またどうして高級な材料に拘るのか、などなどの質問が続き、最後は次のようにまとめられている。

「ジェフ・クーンズはアメリカの偉大なアーティストであるが、ほぼ100パーセント、ナルシストであり、彼の作品はどうしようもないくらい役立たずである。《セレブレイション》は20世紀に終止符ならぬ感嘆符を打つのに最も相応しい作品になるかもしれない。奇跡が起きて、完成した作品が近いうちに目の前に現われ、その作品を通じて私たちが愉悦と苦悩に満ちた今世紀最後の眼差しを自らに向けられるようになることを私は願っている。」

 

20世紀末はもう14年も前に過ぎてしまい、21世紀に入りもう既にアメリカにも日本にも、歴史に大きな楔が打たれ、98年に想像されていたようなセレブレイション感は遠くのものに思えてしまうけれど、しばらく我々が忘れていた90年代のこの大きな渦の転がりと煌めきの芸術作品は、いま、新鮮な心地で見直されるに良いタイミングであるのかもしれない。

 

 

1997年、ジャングルにはまっていたときのBowie。


DAVID BOWIE - LITTLE WONDER - 1997 - YouTube