いやあ…
Prince特集の『現代思想臨時増刊号』が素晴らしかったので、その書評的なものを書きたくて始めたBowieとPrinceの追悼特集本の再読。なかなかたどり着かない〜〜〜
なぜこう1つのことをしたいだけなのに、マイナス地点から開始するのか…
「自分で順に全体を把握したい」性格。
絶対、塾とかで「教えられる」のは向いてなかったと想像。行ったことナイからわからんけど…
はい。ようやう「表紙&特集」での最後、リットーミュージックのPrinceの方です。
まずはこちら。
Guitar magazine (ギター・マガジン) 2016年 7月号 [雑誌]
- 作者: ギター・マガジン編集部
- 出版社/メーカー: リットーミュージック
- 発売日: 2016/06/13
- メディア: 雑誌
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特集「殿下のギター愛」は堂々の26ページ!!!
ちなみに前回(2010年9月号)の特集はこちらで読めるようになっています。
「巻頭言」西寺郷太
あらゆる楽器を操るものの、「ギター・ヒーローとしての佇まいの、ステージさばきが極めて美しかった」ため、プリンスといえばギター。
「#1: HOHNER HG-490 "Mad Cat"」
Princeが最も愛したとして知られる、日本のブランド、H.S.アンダーソン(1974年設立)のギター。
設計/開発者の椎野秀聰のインタビュー。最初は「あんな気持ち悪いヤツが使っても誰も買わないだろう、と思って」いたそう。
「#2: Cloud Guitar」
映画『パープルレイン』の中に出てくるギター。
「#3: Symbol Guitar」
'94年の改名の前年に制作して使い出した。
制作、リペアを担当した柚山哲也のインタビュー。
「#4: GUS GUITARS G1"Purple Special"」
制作者のサイモン・ファーマーのインタビュー。Prince最後のギター。
「プリンスが愛したギターたち」川上啓之
メイン使用以外のギターを紹介。およびアンプ、エフェクターも。
「Prince's Sound Style〜プリンスの録音環境を斬る!!」中村公輔
ペイズリーパークスタジオの機材紹介。
デヴィッド・Zの役割。APIのミキサー卓、リンドラム、リズムマシン、デジタル・リバーブ、ライン録音。
「SUGIZOインタビュー」
ギター的名盤は『Rainbow Children』『N.E.W.S.』『Parade』
「Playing Analysis of Prince』安東滋
カッティング、バッキング、コンビ、コード・ボイシング、ソロ…
この特集号はほんと超保存版!!!
次に
BASS MAGAZINE (ベース マガジン) 2016年 7月号 [雑誌]
- 作者: ベース・マガジン編集部
- 出版社/メーカー: リットーミュージック
- 発売日: 2016/06/18
- メディア: 雑誌
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特集は12ページ。
「"ベースは僕にとっては「B-A-S-E」であって「BASS」じゃない。「BASS」は魚さ(本誌2000年2月号より)”」と語ったPrinceの低音を探る。
「時代を作った"天才"の歩み」佐藤英輔
バイオグラフィーと、「常軌を逸した音楽的な幅の広さ」「希有のボーカリスト」「常軌を逸した多作家であり、音楽の虫」「感性の鋭さやクレヴァーさから来る、イメージ作りのうまさ」「バカヤロー精神、あまのじゃく志向に則った、胸のすく行動」「女好き」といトピックを経て、プリンスとベースについて。「ベースを意識的に入れていない曲」は「低音についての独自の感覚、見解を持っていたことの証左」。ラリー・グラハムへの信奉。
「ベーシストに聴いてほしいプリンス」國崎晋
『戦慄の貴公子』:シンセベースのぶっきらぼうなまでの野蛮かつ斬新さ
『パープルレイン』:「弦ベース」や「シンベ」はないが、「キックベース」は存在。リズムマシンによって作り上げられた低域の音階は存在。「ロック/ポップスでベースに求められているのは、低い音域と高い音圧そして反復だということが、ベースという楽器を使わずして証明されてしまっている。」
『パレード』:「KISS」はベースはないが、「シンセのシーケンスがベース弦の倍音成分のような役割を果たし、実際には存在しないベース・ラインが多くのリスナーには聴こえているはずだ」。
『サイン・オブ・ザ・タイムズ』:シンベ、弦ベースとバラエティ豊か
『Rave Un2 the Year 2000』(DVD):ラリーのプレイを。
『レインボウ・チルドレン』:〃
「スペシャルインタビュー:ロンダ・スミス」
NPGのベーシスト。身近で体感してきたPrinceのベースプレイ。典型的なジャズ・ベースサウンドがPrinceの好み。
「インタビュー:日向秀和」
独自のノリと変なタイミングの面白さ。
「Playing Analysis of PRINCE」前田"JIMMY"久史
「ソー・ブルー」「アイム・ユアーズ」「セクシー・ダンサー」「アイ・フィール・フォー・ユー」「ヘッド」「パーティーアップ」「レッツ・ワーク」「レディ・キャブ・ドライヴァー」「アルファベット・ストリート」「2・ニグス・ユナイテッド・4・ウェスト・コンプトン」「Cloreen Bacon Skin」「Last Heart」「ベイビー・ノウズ」「ミュージコロジー」「タイム」
この特集号も鋭く、深く面白かった。
Drums Magazineでは特に特集はなかったようだけど、もしあったなら欲しかった。
楽器から見て行くPrinceは、もっとも全うなアプローチなんだろう。
ついでに!
4ページのみながら、「帝王(マイルス)と殿下(プリンス)の"if"」上原基章
マイルスとプリンスが「合わせ鏡」「カインとアベル」的な存在であること。
共演した音源と、実現しなかった共演について。
ここまで!
次からは特別特集号。
早いこと現代思想へ!!!