昨日はあれから顔洗って歯みがいてお風呂はいって部屋の片付けしてワインのセッティングして、部屋暗くしてから聞きました。★。
Blue-Spec CDが良いのか、私のオーディオが良いのか、がんばってセッティングした雰囲気のせいか、冒頭のシングル曲「★」から既に、あら???という心を掴む音。
7曲のうち4曲は既に発表されていたとはいえ、2013年の「Sue」と「'Tis Pity…」も装い新たに、というヤツだったし、残りの初めて聞く3曲がまた「わ、めっちゃボウイやん」という曲で、聞きながら何回も拳握ったり眼を見開いたり立ち上がったり涙ぐんだり…
41分と思えないこの充足感。
「めっちゃボウイやん」という以外の要素、というか各プレイヤーたちの面白い音が次々出たり重なったり、というのを追ってると、「聴くとこ多すぎ!!」と、ホント5回くらいは通して聴いたけど、まだまだまだまだ!!!!!!
2つ前の投稿で、Princeが授賞式のスピーチで「アルバムはいまだ大事だ」というようなことを言った、って話を書いたけれど、それを本当に痛感した1枚。
おそらく昔のクラシックの作曲家が演奏に40分から1時間以上かかる作品として、4つ以上の曲(楽章)から成る作品として作っていた「交響曲」が、今は「アルバム」なんだと思う。
Princeが「いまだ大事だ…」と訴えないといけなかった「アルバム」という存在を、『★』はだいぶ延命したのでは?
ここのSaxが、これのGuitarが、いやここのBowieの息づかいが凄い!!!って言いたいところだらけなんだけど、有りすぎてもう…
演奏者に関してはこちら↓ を見ると彼等の他の演奏もたくさん聴けて面白い。
ほんと面白いなあ…
黒くないって話が非常に面白い。
なぜなら私の予想ではこのアルバムは相当「黒い」ハズだったので。
情報から予想されることは、実際とは違う。
まだ歌詞をちゃんと読んでないけれど、最後の曲、「I Can Give Everything Away」って歌ってるのだと思って、ああ、すごいな、全てを与えてしまえるのか、ということは与えることのできる「全て」を持っているってことだよな…と涙ぐみながら歌詞カード見たら、ほんとは「I Can't Give Everything Away」で、ううう!?となったけれど、考えていくと、それは与えきらずにやはり残したいものがある、ということではなく、むしろ与えきれないことへの悲しみなのかもしれない、と。
また涙。
そして聴いているうちに私の中に溜まっていた黒い気持ちが消えてった。
もっと一緒に居たかったあの人や、あの人や…のことはまだ想う時間がたまにあって、その度に悲しくなったけれど、タラレバ、もしあの人と一緒にいたら、あの人と結婚してれば、私はこの『★』を聴くことはなかったかもしれない、と仮定してみたら、あの人(たち)vs『★』の天秤、俄然、★だった。笑
朝、久しぶりに明るいうちに散歩に出る。
★を聞きながら。空はいつもより青く、変な造花や、かわいい小鳥の足取りや、ねじ曲がった樹や、工夫された庭や、全てが異様に物珍しく、驚くことばかりだった。