読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

bowie note

David Bowieをキーワードにあれこれたどってみるノート。

Don't Deceive with belief

 

 

節分用の鬼のお面、あと二つ追加で作りました。

1本角鬼(黄鬼&赤鬼)VS 2本角鬼(青鬼&緑鬼)の戦いです!

f:id:ainocorrida:20140131235951j:plain f:id:ainocorrida:20140121004620j:plain

 

f:id:ainocorrida:20140121004630j:plain  f:id:ainocorrida:20140201000008j:plain

 

 

はい。

 

 

『Hunky Dory』に入っている「Quicksand(流砂、砂地獄)」の話をします。

 砂地獄ってこういうのですよね?↓

安部公房原作の映画「砂の女

SUNA NO ONNA(Japanese Movie) - YouTube

 

藻掻くほどにどんどんと深みこむ地獄!

 

 

 

拙訳です。

(元の詩→

 
David Bowie "Quicksand" alternate mix - YouTube

_________________________________________________________

流れる砂

words & music by David Bowie

 

 

ぼくは「黄金の夜明け団」へと接近し、

クロウリーの肖像が着ているユニフォームに夢中で。

ぼくは生きている。ヒムラーが夢見た聖なる王国を

リアルに描いているサイレント映画の中で。

ぼくは恐れている。最終目標に導かれ、

もろく崩れながら引きずり込まれる穴の中へ。

 

ぼくはもう無力だ。

そう、ぼくにはもはや力はないのだ。

 

ぼくはガルボの瞳が着せられた歪んだ名声であり、

チャーチルがついた嘘の生きた証拠。

ぼくは運命。

ぼくは光と闇に引き裂かれている。

それはみんなが向かっている標で、

その中に神の調和を見るらしい。

ぼくは毒蛇の牙にキスすべきなのか。

もしくは人類の死を大声で触れ回るべきなのか。

ぼくは自分の思考という砂地獄の中へ沈んで行っている。

ぼくはもう無力だ。

 

自分自身を信じるな。

信じることで欺くな。

認識とは死からの解放とともに訪れるものだ。

 

ぼくは預言者ではないし、

石器時代の人間でもない。

ただ超人への可能性を秘めただけの、

死すべき運命の人間だ。

ぼくは生き続ける。

ぼくはホモ・サピエンスの理論に縛られている。

ばかげた信仰における偉大なる魂の救済というものから、

目を離せないでいる。

もし君が知るべき事を、

ぼくがまだ説明していないと言うなら、

君こそぼくに全てを教えておくれ。

そう、新シェイクスピアが出現するのなら。

ぼくは自分の思考という砂地獄の中へ沈んで行っている。

ぼくはもう無力だ。

 

_________________________________

 

この歌には幾つものキーワードが出てきます。

黄金の夜明け団」「クロウリー」「ヒムラー」「チャーチル」「超人」「シェイクスピア」…

最初に出てくる「黄金の夜明け団」はロンドンのオカルト集団のことで、「クロウリー」はその団で活動していたAleister Crowley (1875-1947)。当時のロックミュージシャンたちにジワジワと影響を与えていた神秘主義者。「Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band」のジャケット、一番後列、左から二人目にいる人です。

 f:id:ainocorrida:20140201005112j:plain

 

クロウリー狂として特に有名なのはレッド・ツェッペリンジミー・ペイジ

参照:

 

レッド・ツェッペリンIV (ロックの名盤!)

レッド・ツェッペリンIV (ロックの名盤!)

 

 

 

ブリティッシュ・ロック 思想・魂・哲学 (講談社選書メチエ 557)

ブリティッシュ・ロック 思想・魂・哲学 (講談社選書メチエ 557)

 

 

 

 「Quicksand」の歌詞ではこうした思想に傾倒している自分の状況を砂地獄にたとえ、信じること、信仰が認識に繋がらないのでは、と自問しています。「自分自身」をも信じるな。ただしますます足は砂にとられ、抵抗する力もなく…

砂に身を預け、溺れてしまいたくなるような、美しい曲。