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bowie note

David Bowieをキーワードにあれこれたどってみるノート。

1990s

Prince沼へ。

 

この沼のやっかいさは深さだけでなく、広さ。

オフィシャルでもどんだけ音源あることやら!?

Bowieでもライブ版や別名義を除いてもアルバムが25もある!!と思ってたけど、Princeは数えようという気がまず起こらない…

去年2枚、今年も1枚…と思っていたら今週「もう1枚」と発覚。

(この辺、和製プリンスの称号を持ってる方とは大違い)

そしてNew Album「HITuRUN Phase Two」が昨日から「iTunes」とストリーミングの「tidal」で聞けるようになったことを示したいPrinceのTweetが可愛すぎて悶えた!!

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この本人の「THERE'S APPLE」に「ORANGE!」とつっこむ優しいファンも多数…

 

さらに。

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AppleとかEyeとか、iTunesへの誘導が可愛すぎるよ〜〜

あとインスタも可愛かった。(これはちょい前のだけど)

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こんなおちゃめな人とは知らなかったよ〜〜〜

 

 

と、興奮しているところに、ようやく昨年話題になっていた『Art Official Age』が届く。

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そしてすぐに音に心捕まれました。

わーー新しいのが良いって最高!!!

とくに3曲目の「Breakdown」が素晴らしくて素晴らしくて何回も何回も聞いてます。

 

BREAKDOWN

 

この曲はかろうじてあったけど、Princeには強力な「監視役」がいるようで、ほんっとにネット上で見聞きできる映像・音源は限られてる。

Bowieの「再発見」には確実にYoutubeの恩恵があると思うので、そういう意味では「もったいない…」とも思うけど、Princeのことだから、単なる頭が古くて固い、って訳ではないと思う。

西寺郷太の『プリンス論』で一番感動的だったのは、2015年のグラミー賞で「最優秀アルバム賞」のプレゼンターをPrinceがつとめた時の話。一読しただけでは「深読みし過ぎでは?」と思えるほどのささいなPrinceの言葉の西寺解釈なんですが、これが非常に説得力のあるものだと気づくと鳥肌もの。

一般的には「皮肉」だと解釈されていたらしいこのセリフ。

 

「Albums, Remember Those? Albums still matter. Like books and black lives, albums still matter.Tonight and always. 」

「『アルバム』って……覚えてる? アルバムは、今も、重要だ。 本や、黒人の命と同じように。アルバムは今も重要だ。今夜も、これからも……。」

西寺郷太『プリンス論』220頁)

 

この言葉をめぐる西寺さんの解釈を読むと、アルバムという作品単位への拘りは「まだ有効」だし、これからはもう一度「新しく」有効かつ魅力的なものになる、そんな風に感じられるのでした。ぜひご一読を。

 

さてそんな「アルバム」をもうすぐ出してくれるBowieのことを思い出したのは、この『プリンス論』の1990年代の話のところ。あと『マイケル・ジャクソン』の90年代論でも思ったのですが、90年代というのはホントにそれまでに「黄金期」という時代をもったミュージシャンにとっては生きにくい時代だったのだなあ…ということ。

Bowieもしかりでは?

PrinceとMJは同い年で、Bowieは彼等より9歳年上だけど、MJのジャクソンファイブとしてのキャリアは1960年代前半から始まるので、むしろ先輩。

MJの場合、1979年『Off The Wall』(21歳)、1982年『Thriller』(24)、1987年『Bad』(29)という黄金期の後、93年(35)から変な裁判を起こされてごたごたに。

Princeは1978年『For You』(20歳)でデビューして傑作をどんどん出すものの、1994年(36)に自分のスタジオが閉鎖されて以降、ごたごた。コンスタントに音楽は作っているものの、世間的には2004年(46)の『Musicology』が「復活」と見なされたよう。

Bowieは1983年(36)の『Let's Dance』が売れすぎて、1984年(37)の『Tonight』以降、Tin Machineなどなどの90年代前半を経て、1993年(46)『Black Tie White Noise』くらいからは徐々に自由に音楽が作れるようになっていって…という感じでしょうか。そして一般的な「再評価」という意味では2002年(54)の『heatern』以降なんじゃないかと。

と、勝手に3人を比べてみたけど、90年代というよりは35〜45歳がしんどい時期なのか?という気もしてきました。90年代はこの個性どぎつい3名も、どちらかというと時代に追いかけられていた感じがある。しかし2000年代に入ってからは次々と「再評価」され、そしてまた誰よりも先を走っている。

 

PrinceのNew Album1曲目になっている「Baltimore」もホントに素晴らしい。

こんなに明るい力強いプロテストソング、初めて聞いた。すごい。


Prince - Baltimore (feat. Eryn Allen Kane)

 

 

Bowieも『Blackstar』からもう1曲先行シングルとして今週18日にデジタル配信される「Lazarus」の一部が公開されました。楽しみ……


David Bowie - "Lazarus" Coming December 17

 

 

水木しげる野坂昭如も、偉大な不良たちがあっちへ行っちゃって心細いので、PrinceもBowieもまだ居る、まだ先を走ってくれてる、と思うと心から安堵。