たぶん去年はもう間に合わなかったのでしょう。
1年分のラインナップは一気に出るので。
今年の「午前十時の映画祭」、12月に『戦場のメリークリスマス』が入っていたので、ずっと前から楽しみにしてました。まだ一度も映画館で見たことなかったので。
湿度が高そうな濃い色の森に重なるタイトルバックは朱色の文字。
そこから夜の青さの中に浮かび上がるビートたけしの顔。
そう、この映画は始まりも終わりも、たけしの丸い丸い顔だったのでした。
セリアズが「funny face」って表現したアレ。
映画館で見ると改めて気づくことも多々。
編集に苦労してそうな箇所とか。
言葉で語られる「ヨノイのその後」エピソードがいまいち効いてこないこととか。
(みんなの化粧に笑う、という段階はもう終わっております。→★)
この映画で我々はBowieの死にゆく姿を見せられる。
でも余裕でしょう、これは作り物だから。
Princeも映画の中で死んでしまうけれど、これも余裕。
問題は本人が自分に向けて歌っているようにしか聞こえない歌で、Princeの「Sometimes it snows in April」、D'AngeloはもうTracyという歌詞をPrinceに変えて歌って、自分で歌えなくなってしまってたけど。
今の岡村ちゃんはあまりに元気で「成長中」なので、「死」はあまりに遠く思えるけれど、一番新しい曲『忘らんないよ』は、きっと遠い未来、彼が★になった後に聞いたら、号泣だろうな。
萩本欽一に向けて作られたはずだけど、なんだか岡村ちゃん本人宛に聞こえてきてしょうがない。
「春と冬と夏と秋に君がいた」
というサビ。なんで春夏秋冬の順じゃないんだ??TV業界の特番的ななにか?とか思ってたけど、これはここ数年の岡村ちゃんのことじゃないか。
春は全国を、冬は東名阪でツアーをし、夏はフェスに出て、秋にもツアーが被ることもある。
岡村ちゃんがいる季節。
最初の歌詞「あなたの何を許せばいいの? 形あるもの みんな同じ孤独が 寄り添っているのに」も、我々が何度も岡村ちゃんを「許す」立場に立たされた過去があることを思うと、まさに、なのだけど、今はむしろ感謝しかないのにな…と思えることが本当に幸福。それを「忘らんないよ」ってほんと勘弁して…
すいません、Bowie話がただの枕に…