"bowie note"なんて始めてみましたが、私のウリは何よりもファン歴の浅さです。2013年11月17日、Twitterで知ったこのCMを見た時から今日まで、まだ約2ヶ月。
L'Invitation au Voyage - Venice Film from Louis ...
『アマデウス』と『ラビリンス』の仮面舞踏会を想起させる恍惚の映像と、チェンバロを弾きながら歌われるこの歌でハッとしました。
なんでこれまでBowieという存在を意識せずに生きてきたんだろう、と。
というわけで、
“私とボウイのすれ違い史”
出会いは1987年。小学生の時に映画館へ観に行った『ラビリンス 魔王の迷宮』。
連れて行ってくれたのは、ピアノの先生。レッスン室にあった大島弓子のマンガにもBowieっぽい登場人物がよく出てきた。
そして縁遠く過ごしていた高校の頃、NHK BSでやっていた「ソウルトレイン」で観た「白人で初めての出演者」の姿はインパクト大でよく覚えてる。
さらに1998年。映画『ベルベット・ゴールドマイン』の公開時に少し興味がわき、誰かから借りたこのベスト盤はダビングしたMDがまだ部屋に。
次は2002年。旅行先のハノイでお腹を壊して一人ホテルのベッドでぐったりしている時、テレビではBowieのパリライブがやっていた。
ベトナムで観たパリのボウイは、自分が別の星に来て、また別の星の様子を見ているような、現実離れした感じだった。
David Bowie Olympia 2002.. - YouTube
またまた飛んで2013年。
へー、まだ新譜とか出してるんだー。ベルリンの歌なんだー、と思ったのみ。
David Bowie - Where Are We Now? - YouTube
その少し後、カラックスの新作『ホーリー・モーターズ』が良かったので、旧作をたどり、『ボーイ・ミーツ・ガール』で使われていた「When I Live My Dream」が聞きたくて『David Bowie』(Deluxe Edition)を購入。ついでによくカヴァーされている「FAME」の原曲が聞きたくて借りた『Young Americans』。
これが2013年前半まで。
I was crossing paths without meeting him !
そしてこのCMに出会ったわけです。
66歳の貫禄をたたえ、飛翔するコードを奏でながら歌うその姿は、私の「老い」というものへのイメージまでもを痛ましくも軽やかに裏切る遭遇だったのでした。