bowie note

David Bowieをキーワードにあれこれたどってみるノート。

Transition Transmission

テスト前に掃除がしたくなる性格なので、ドイツ系の話、もう1個書いてしまわないと落ち着かないので、片付けてしまおう!

 

その前に。

先日Nick Caveの話を書いたときに、リンク貼ろうと思って忘れていたものを。

ブレイディみかこさんの2013年3月6日の日記→THE BRADY BLOG

引用)

ニック・ケイヴの新譜より、デヴィッド・ボウイの新譜のほうにぐっと来た。
なんてことを、わたしが書くことがあろうとは思ってませんでしたが、iTunesでボウイの新譜を無料試聴しながら、ASDAで買ってきた蝶矢のボトルを2本空けました。」

 

そして彼女の『The Next Day』評。


David Bowie - The Next Day | デヴィッド・ボウイ | ele-king

 

ele-kingでの彼女の連載はいつもとても楽しみにしており、書籍も買って何度も読んでおり、彼女がジョン・ライドンを愛する人であることから、Bowieなんて興味ないだろうなと思っていたので、意外な評でした。

私もそもそもジョン・ライドンのことは大変好きなんだけど(そしてシド・ヴィシャスが嫌い  笑)、ライドンって私の愛するジョー・ストラマーとは真逆に近いな、と常々思っており、さらにボウイなんてまた全く別ベクトルじゃないかと思ってるけど、ジョーに比べればボウイとライドンの方が近いかもしれない。

 

で。

もう1つドイツ系の話、というのは、クラウス・ノミ(Klaus Nomi, 1944-1983)です!

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ノミが日本のCMに出ていたことなどはリアルタイムでは知らないけれど、ノミのCDは何がきっかけだったか忘れたものの愛聴しており、2005年のドキュメンタリー映画『Nomi Song』も映画館に見に行った覚えがある。

しかしそこにBowieが出ていたこと、彼がブレイクしたきっかけがBowieのバックコーラスだったということなどの情報を一切忘れていたので(素晴らしすぎる記憶力!)、昨年末、それを知ったときはかなりビックリした。

ノミ!お前もか!と言いましたよ。


The Nomi Song 2004 - YouTube

(Bowieのシーンは00:35くらいから)

 

1979年のTV番組で披露された彼らの共演の1つ、「The Man Who Sold The World」でのBowieは、動きの制限された衣装で、ノミとそのパートナーのジョーイ(Joey Arias)に抱えられて登場。当時、ノミはソプラノのオペラ歌唱に独特の衣装と化粧のビジュアルでパフォーマンスをおこなっており、この時の衣装も彼のやっていたことにBowieが乗っかったんだろうと思われるけれど、そもそもはダダイストトリスタン・ツァラ(Tristan Tzara, 1896-1963)の舞台「Le coeur à gaz(ガスで動く心臓)」のためにSonia Delaunayがデザインした衣装がベース。

 

ボウイ

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ノミ

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ツァラの舞台

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ボウイと言えばドイツ表現主義からの影響を公言しているようで、彼の描く絵も、エーリッヒ・ヘッケルの作品に非常に近い印象だったけれど、「表現主義」だけでなく、その後の「ダダイズム」、それからさらに「バウハウス」まで、広くドイツの20世紀初頭のアヴァンギャルド芸術の造形、それから身体表現まで絡んでいたとは!

「お前も(Bowieに繋がっていたの)か!」を何度言わせられるんだろう。

左はバウハウスの舞台工房でオスカー・シュレンマー(Oskar Schlemmer, 1888-1943)が手がけた実験的なバレエ "Das Triadische Balett" の衣装。右は有名な山本寛斎によるボウイの衣装。

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この不思議なバレエ衣装を作ったシュレンマーについて、少し調べてみたところ、バウハウスの舞台工房において、前任者のローター・シュライヤーが「演劇」を志したのに対し、彼は「バレエ」による表現を目指し、リトミック(!)出身のダンサーを起用したとのこと。

このバレエの動きを見ると、Bowieがあの衣装を着たときに普通に動くことをしなかったことも納得。


Triadisches Ballett von Oskar Schlemmer - Bauhaus ...

 

と、これ以上掘るとBowieからどんどん離れていくので、この辺にして、私が大好きなノミと共演した映像を。

 「THe Man Who Sold The World」「TVC15」、そして「Boys Keep Swinging」の3曲。

何を隠そうこの「TVC15」の時の人民服みたいなツーピースのスカート衣装でのこの時の映像こそが、私がこれまで見たBowieのパフォーマンスの中で一番かっこいい、いやBowie以外をも含めても一番に近いと信じており、その評価は数ヶ月経ってもまだ破られていないものなのです。

スーツの色といい、ピンクの犬といい、化粧もヒステリックな表情も、ギザギザの歯も、行儀の良い髪型も、ハイヒールも最後のポーズも何もかも…これに関しては、ホントに、あまりにも、全てが好き過ぎる…!!!!

 


DAVID BOWIE (With Klaus Nomi & Joey Arias) - 3 Songs, Late On A Saturday Night In 1979 on Vimeo