bowie note

David Bowieをキーワードにあれこれたどってみるノート。

All because of what you are

私の好きな「イギリスの暗い不況系映画」をなんか見たいなあ、と思って、借りてみたのが『キンキー・ブーツ』。

ニッチ市場を求める廃業寸前の老舗靴工場と、ドラッグ・クイーンのお話。

オープニングから10分くらいは相当わくわく。

私は靴好きだということに加え、オープニング、黒人の女の子(実際は男の子)が赤いセクシーな靴を履いて踊るシーンに流れたのがThe Prettiest Starだったので。

f:id:ainocorrida:20110708160627j:plain


The Prettiest Star - David Bowie & Marc Bolan - YouTube

映画は多分アルバム『Aladdin Sane』ヴァージョンだったけれど、せっかくなのでMarc Bolanがギター弾いてるシングル・ヴァージョンを貼りました。

 

その後、成人したドラッグ・クイーンである「ローラ」が再度この場所で赤い靴で踊るシーンにもこの曲が使用されている。

 

映画の方はと言えば、靴工場の若社長とドラッグクイーンのローラの友情物語で、最後まで先が読める展開。

それはそれで全く良いんだけれど、ケータイ持ってる時代なのに、あんな軽々しい暴言を吐くかなあ…とか、腑に落ちない点も。いまいちどの登場人物も表面的な「こういう人」であるという情報と記号を提示して、見る側の「常識のイメージ」で補ってもらおうとしてる感じなんだけど、そんなにステレオタイプな理解だけでいいんかい、というのも納得いかず。

というわけで、Bowieのこの曲の起用も、「ああ、ボウイね、あの両性具有的なスター然とした美形でしょ」、という感じの手垢のついたイメージのために使われている感じがしてしまったのでした…。